冗談じゃないよ/妄想劇場/バイク乗りマッチョ後輩×意地っ張り先輩
「あいつから、電話貰って迎えに来ました。バイクで悪いですけど、後ろ乗ってください」

「・・・はあ?なにそれ。冗談じゃないよ。あいつの代わりなんか、山ほどいるっての」

「でも俺に、送らせて下さい」

「言っとくけどな、俺は別に、失恋とかしてないぞ。始めからわかってたんだから。

こうなるの、わかってて、あいつから金とってねてたんだ。

金のために、ねてたんだから、どってことないんだよ。」

「・・・金払えば、先輩とねれるんですか」

「おまえ、ヘテロだろ!こないだまで女いただろが!ノンけのくせに冗談じゃない!」

「でも、先輩に会う前でしたから、自覚なかったんですよ」

「なにが?兎に角、ほっといてくれていいから。その辺で金持ってそうなオヤジみつけて、次のカモにするんだから。」

「いくらですか」

「なにが!?」

「いくらで、先輩とねれるんですか。月に幾ら稼ぐんですか」

「一回2万!月5回で10万!年間120万稼ぐんだよ!文句ある?!」

「一晩2万ですか」

「オールなら3万ね!そんかわり朝までたっぷり、ご奉仕しますよ」

「じゃあ、今日の分。今手持ちそれしかないんで。明日、半年分60万下ろしてきます。

「はああああ?・・・・・お前も坊ちゃんなの?金あまってんの?」

「高校3年間、バイク買うのにバイトして溜めた金ですよ。残りは半年後までに溜めます」

「だめだめだめ。俺、お前見たいなの、好みじゃないから。嫌だ。キスもしたくない。」

「別にいいですよ。でも俺が買ったら、金のために他の男とは寝ないで下さい。」

「・・・冗談じゃない!!」

「冗談じゃありません。メット被ってください。家まで、送ります。」

鬼ごっこ
「歩ちゃん、なんか凄いハナシ聞いたんだけど!」

「マキコ、嬉しそうだな」

「あんた、大金で一年坊主に囲われたって?」

「佐々木か?本田か?」

「古畑がコンパでこけおろしてたって」

「あいつは鬼か。すぐネタにしやがる」

「じゃあ今、その小僧としまくりだ。」

「なんも」

「なんもって、何よ」

「だから、なんも。好みじゃねえからキスも嫌だって言ったら、未だに手もにぎらねえ。」

「うわ鬼。そんなこと、言うか普通。いつから囲われてんの?」

「もう、3ヶ月、かな。」


「先輩、こっちです。」

「何この車」

「雨ひどいから、借りてきました。送ったら返しにいきます。」

「−あ、そ。わざわざ借りたわけ」

「雨でニケツは危ないですから」

「−別に。そこまでしておくってもらわなくても、いいけど。」

「顔ぐらい見させてください」

「んなもん、みたからってどうなるもんでなし」

「明日もがんばろうって、思います。」

「んだよ、ソレ・・・」

「車、混んでますね。家でいいですよね。」

「お前、バイトしまくってるって?」

「あー。してますね。」

「何してんの」

「土、運んでますよ」

「ガテンかよ。どうりで太い腕。」

「効率いいですから」

「・・・金、溜まってる?」

「今30くらいですね。いりますか?」

「いるって言ったらくれんの」

「どうせ先輩に渡す金ですよ」

「手も握らずにな」

「顔見れるから、いいです。」

「・・・・・・バッカじゃねーの、お前!」

「バカですね。どうしようもないくらい、マジなんです。」




「そんであんた、手も握らせないで金貰ってんの?鬼だ。詐欺師だ。」

「だって、嫌なんだよあいつ。」

「何いってんのよ!?

今まで金さえもらえれば男も女もジジイもババアも

オールオッケーってのがあんたのポリシーだったでしょ?

それが潔くって格好よかったのに!」

「だけど、あいつは嫌だ」

「なんで」

「マジだって言うんだぞ。4つも年下のクセにマジだとか言って、大金払って、手も握らないで毎日送迎する男だぞ。SEXなんかしてみろ」

「ホレるね」

「・・・・・・最悪だ!!」




「ねえ、あゆむちゃん、

惚れた男に手も握られないで捨てられるのと

全部渡して捨てられるのと。

どっちの傷がおおきいかなあ。」


「・・・今の俺にその質問するあたり お前が一番、鬼だよ・・・」

この痛みさえも、幸福であると
メールが入った

「今日は大学で論文。徹夜。迎えいらない」

持っていたツルハシが急に重くなる

昨夜はレポートでほとんど寝ていない

あと2時間の労働がうんざりするほど、長くなる


今日はあの人に会えない

ただそれだけで

世界は色をかえる


バイトが終ったら学棟によろう

窓についている灯をみて

あの人の影を探そう

汚れた指をシャツで拭い

メールに浮かぶ名前を

ゆっくりと撫でる

この

痛みさえも

幸福であると

体温
「明日から、しばらくこれません」

「あ、そ。」

「ちょっと、でかけます」

「・・・ふうん」


「ここ数日、お迎え君きてないね?」

「飽きたんじゃねえの」

「そろそろ、半年?そろそろだねえ。」

「金も半年分だったしな!」

「へえ。すねてんの。」

「べつに」

「そんな立場じゃないか〜」

「・・・・」

「泣くなあ〜」

「泣いてねえよ」

「唇、ふるえてんじゃん」

「寒いんだよ!」



「戻りました」

「・・・・なんで、そんな黒いの」

「ハワイだったんで」

「は!バカンスかよ!よくそんな金あったな」

「金、稼ぎに」

「出稼ぎか。はははー。漁船にでものったのかよ」

「柔道部の、臨時の通訳に。おれ、帰国なんで」

「−あ、国際試合?ニュース、出てたヤツ。」

「そうすね」

「でもなんでお前よ。プロつけろよ」

「俺も去年まで強化選手だったんで」

「何の」

「柔道の、国の」

「・・・・・・・なんでやめたの」

「バイトするんで」



「先輩、話きいてますか」

「聞いてない」

「これ、金です」

「・・・60万?」

「72万あります。時間あるときでいいです。一度朝まで一緒にいてください」

「・・・朝まで何スンの」

「朝まで、寝ないで顔見てます」

「ーーーあ、そ!俺、寝るからな。布団被って!」

「じゃあ、布団見てます」

「朝までか!」

「朝までです」


「先輩、耳赤いですよ」

「寒いんだよ!お前は黒々して暖かそうだよな!くそう」

「もともと俺、体温高いんですよ。わけたいくらいです。」

「・・・・・どうやってわけんだよ・・・手もにぎらねえクセに・・・・」

(先輩、それ、体温分けて欲しいように聞こえるのは、

やっぱり俺の勘違いですかね・・・?)

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